ライフジャケットの常時着用!
携帯電話などの連絡手段の確保!
救助要請など海のもしもは118番!
小樽海上保安部では、平成28年7月22日、石狩湾港から同港沖合い海域において、石狩湾合同海浜パトロール及び航空機との連携救助訓練を実施しました。
北海道内における海浜事故の約5割が集中して発生する石狩湾においては、特に夏季の事故が多い状況であることから、関係機関の間における相互理解を深めると共に、当庁内レスポンスタイムの向上、ひいては救命率の向上を目的に実施しました。
当日は、石狩湾の夏季救難即応体制強化の一環として、石狩MPSの開所式が石狩湾港内において開催しましが、同式典に参加された小樽市長、石狩市副市長をはじめとして、消防等関係機関の方に巡視船「ほろべつ」に乗船いただき、合同パトロールを実施しました。
石狩湾に存在する海水浴場等について、陸側の視点からではなく、海側からの視点、言うなれば「海保の視点」に立って、小樽市長等にご覧いただく貴重な場となりました。また、「単なる見学会」とならないよう、普段から当保安部の活動を応援いただいている海上保安友の会の会員も「ほろべつ」にご招待したほか、「ほろべつ」の石狩湾港出航に併せ石狩湾港内において、海上安全指導員と巡視船「しれとこ」搭載艇との合同パトロールも実施しました。
今回の洋上における航空機との合同救助訓練は、千歳基地所属の「MA866」、函館航空基地所属の「MH910と機動救難士」及び小樽海上保安部所属の「巡視艇やぐるま」が参加しました。
石狩湾の浜で遊泳中の方が行方不明になったという想定で、先着して捜索中の「MA866」が海面漂流中の要救助者を発見し誘導のために発煙筒を投下、これを目印に「やぐるま」が要救助者に接近、救助しました。要救助者の容態は急を要するものであるとの想定で、「やぐるま」に「MH910」から機動救難士を派遣、要救助者を吊り上げ救助後、医療機関に搬送するという一連の訓練を実施しました。
訓練は停滞する場面もなくスムーズに進行し、当庁の船艇と航空機の高い錬度を「ほろべつ」乗船者にご覧いただく格好の機会となったとともに、船内放送により訓練内容及び訓練参加の当庁勢力、海上安全指導員制度の説明等を実施し、理解を深めていただきました。
海の事故は起きないことを祈りつつ、事故等に対する備えは万全として夏を迎える小樽海上保安部です。